酒の分類
「醸造酒」「蒸溜酒」「混成酒」があります。
醸造酒
果物や穀物などの原料を発酵させて造ったお酒。ビールや日本酒、そしてワインが代表的です。アルコール度数はほぼ20度以下。それぞれの原料の味わいや特徴がよく感じられます。
蒸溜酒
その醸造酒をさらに蒸溜したもの。蒸溜によってアルコール度数を高めたお酒で、ウイスキーやブランデー、ジン、ウオッカ、焼酎がこれにあたります。
混成酒
これらのお酒に香料や生薬、色素などを加えて造ったもの。ベルモットやリキュールなどがこれにあたり、身近なところでは、おとそやみりんもリキュールに分類されます。
ワインの分類
製造法や原材料によって大きく4種類に分けられています。
スティルワイン(非発泡性ワイン)
一般的にワインと言ったらこのワインを指します。ご存じの赤ワイン、白ワイン、ロゼワインがここに位置し、炭酸ガスを含んでいません。アルコール度数は9度から14度。
スパークリング・ワイン(発泡性ワイン)
炭酸ガスを中に封じ込めた、泡立つワインです。フランスのシャンパーニュ地方で造られたシャンパンがその代表的なものとして知られています。
フォーティファイド・ワイン(酒精強化ワイン)
スティルワインの発酵中または発酵終了後に、ブランデーなどの強い酒を加えアルコール度を上げ、コクや保存性を高めたワインです。スペインのシェリー、ポルトガルのポートワインやマデイラが有名。
フレーヴァード・ワイン(アロマタイズドワイン/香味付けワイン)
スティルワインに薬草や香辛料、果汁、甘味料などを加え、独特な風味をつけたワイン。食前酒や食後酒、カクテルの原料などに用いられます。イタリアのベルモットやスペインのサングリアがよく知られています。
ボトルの形
ボトルの形は、国やその中の地方でもそれぞれ特色を持っています。
- ワインボトルの代表的な形。フランスのボルドー地方のボトルでいかり肩のびんが特徴。
- フランス東部のブルゴーニュ地方のボトルで、なで肩で安定した形。赤ワイン、白ワイン共に薄い緑色をしている。
- フランスのアルザス地方の背の高い細身のボトル。ドイツワインのボトルの形に似ているが、もっと細長いスマートな形で暗い緑色をしている。
ぶどうの品種
世界中で収穫されるぶどうの約8割がワイン用として利用されています。
代表的なものとしては、次のようなものがあります。
[カベルネ・ソーヴィニヨン]
赤ワイン用の代表的高級品種。フランスのボルドー地方が代表的な産地です。芳醇でコショウやカシスを思わせるスパイシーや香りと、酸味と渋みのバランスのとれた深い味わいのワインを産み出します。
[メルロー]
カベルネ・ソーヴィニヨンに比べてやや早熟な品種です。豊かな香りと丸みのある風味、やわらかな口当たりのワインとなります。
[ピノ・ノワール]
フランスのブルゴーニュ地方を代表する品種。ワインは、渋みは控えめで、酸味や糖度が高く、フルーティーな香りのなめらかさがあります。
[ソーヴィニヨン・ブラン]
際だった香りと爽やかでしっかりとした酸味のあるフレッシュな辛口ワインを産み出します。セミヨンとブレンド使用されることも少なくありません。ボルドー地方の主要品種。
[シャルドネ]
世界的に人気のある白ワイン用の高級品種。香り高く、酸味とコクのバランスがとれたキレのよい辛口ワインになります。シャンパン用としても知られています。
[セミヨン]
主にソーヴィニヨン・ブランとブレンドさせることが多く、ワインの酸味を緩和し、丸みを帯びた香りを与えます。
ワインの格付け
ワインは、ぶどうの品種、ぶどうの育つ土壌、栽培法、気候、収穫時期、製造法、貯蔵法などが相まって、その個性が生まれています。ですから、それぞれのワインの個性を明確にし、品質を保っていくためには、生産地域を狭く限定して規制していくことが必要になります。
「ワイン法=原産地統制名称(AOC)、原産地保護呼称(AOP)」
①外部に対しては有名産地を騙った偽物の製造を防ぐ
②産地の内部的にはそれぞれの伝統を守り、個性や品質を守る
ボージョレ・ヌーボーとは
ボージョレ・ヌーヴォーとは、フランス南部ボージョレ地方で作られた新しい赤ワインのことです。ボージョレ地方は昔からワイン作りの盛んな丘陵地で、ボージョレ・ヌーヴォはこの地方で秋の収穫を祝って行われるワイン祭りに、新酒として捧げられていたものです。ボージョレ地方の中でも特にコクのあるワインができる、北部39村のブドウだけを使って作る上等なワインを“ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー”といい珍重されていますが、一般的には両方をひとまとめにして“ボージョレ・ヌーヴォ”と呼んでいます。
ボジョレーのキャッチコピー
- 2002年…「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄えで1995年以来の出来」
- 2003年…「100年に1度の出来」
- 2004年…「香りが強く中々の出来栄え」
- 2005年…「ここ数年で最高」
- 2006年…「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」
- 2007年…「柔らかく果実味豊かで上質な味わい」
- 2008年…「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
- 2009年…「50年に一度の出来」
- 2010年…「1950年以降最高の出来と言われた2009年と同等の出来」
- 2011年…「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」
- 2012年…「史上最悪の不作だが品質は良く健全。糖度と酸度のバランスが良く軽やか」
- 2013年…「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
- 2014年…「近年の当たり年である2009年と肩を並べるクオリティ」
- 2015年…「我がワイン人生最良のヌーヴォー」
- 2016年…「エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい」
- 2017年…「フレッシュな香りと上品なタンニンがある、まろやかな味わい」
- 2018年…「理想的な条件の下、すばらしいヴィンテージへの期待高まる」
- 2019年…「バランスのとれた味で、適度な量と高い品質のワイン」
- 2020年…「非常にバランスが取れた爽やかさのある仕上がり」
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